前期結果は国内堅調、世界低迷に連動 23年度(24年3月期基準)の対象132社の売上は総計で20.62兆円、前年度から5.4%減、1年前は20%の伸びだったことから当期は落ち込んだ。分野別では、当期で比較的に堅調だったのは「半導体・関連ソフト」および「商社」、これに対して「材料」、「製造装置」は減収減益が目立った。前者は、国内市場が堅調だった一方、後者は世界市場の落ち込みに連動したとみられる。 |
利益額では信越が圧倒的、時価総額ではTEL 経常利益のランキングでは対象132社中、上位3社まで前年度から順位は変わらない。信越化学工業が売上同様常にトップの座を確保、2位の東京エレクトロンとは2倍近い違いをみせ、高収益を示している。 3位のルネサスエレクトロニクスは減収ながら増益で、利益志向を示した。ここまでは前年と同じ順位だが、それ以降、ディスコ、SCREENホールディングス、レーザーテックの製造装置各社は増益を確保、強さをみせた。 |
利益率は長期的には増加の傾向 利益率は、2009年の世界金融危機以降は、増加傾向を示している。 各分野における利益率(売上高に対する経常利益額比率)上位5社を本誌は毎年集計している。最近の傾向は、売上での大手企業が利益率でも上位に位置することが増えたことである。 |